欧州レース事情 ~25才にして、プロロード界を去ることになった選手、アダム・フェランの手記~

【速くなるためのヒント一覧】2016年10月28日 15:05

リンクはcycling tipsに掲載された25才にして、プロロード界を去ることになった選手、アダム・フェランの手記です。

ドラパックに所属するアダム・フェランは、来シーズンのチームが見つからず2016をもって引退することになりました。

オーストラリアからツール・ド・フランスを夢見て走り、プロコンチネンタルチームのドラパックの一員としてHC/1カテゴリーでまずまずの成績を収めた彼ですが、合併したキャノンデールとの契約を惜しいところで逃しました。

少年時代に一緒にツールのテレビ中継を見ていたマイケル・マシューズは夢を掴みツールでステージ優勝を遂げました。マイケル・マシューズの軌跡を追ったアダム・フェランも欧州で走るプロになったものの競技活動を断念せざるを得なくなりました。

コンチネンタルレベルであれば競技活動を継続することもできましたが、生活や将来のことを考えて決断を下したとのことです。今後は執筆や映像の世界に進むようです。

7億円稼ぐ選手と最低年俸ももらえない(規則上ダメですが、たくさん居ます)選手が同じ集団に混在するのがプロの世界です。

彼の手記から、プロの自転車選手として夢を追う事の難しさを痛感せずにはいられません。

 

■アラン・フェランの手記中のエピソード

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U23のツール・ド・フランスと呼ばれるツール・ド・ラブニールの山岳ステージで21歳の誕生日を迎えた僕は

「こんなところで犬のように苦しみながら誕生日を迎えるとはね!」

と隣のライダーに話しかけた。

「あ~。それはおめでとう」

彼はそう言ってギアを1段上げ、スプリントして僕の前から消えた。

「ちくしょう!」

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プロを目指す選手の世界を象徴するエピソードですね。

 

■参考URL

 

■寄稿者:中田尚志コーチPeaks Coaching Group Japan

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Peaks Coaching Group Japan 代表。Peaks Coaching Group エリートレベル認定コーチ。2013年全米自転車競技連盟パワートレーニングセミナーを修了。2015年にトレーニングピークスユニバーシティを受講し、最先端のパワートレーニングを学ぶ。現在までに15,000以上のパワーデータを解析。2016年から京都を拠点に、パワーベースのコーチングを日本で展開する。自身も日本・アメリカでレース経験を持つレーサーでもある。コーチングの無料相談はこちら(→リンク)。