ローラー用・「パワー&乳酸」練習メニュー

【トレーニングメニュー】2012年7月16日 07:00

高強度のグループ・ライド(練習会)では、仲間と競い合うことで一人では追い込めないような強度で練習できる点が大きなメリットといえる。しかし悪天候や予定が合わずレース前に仕上げの高強度のグループ・ライドに参加できないこともあるだろう。今回は『WORKOUTS -IN A BINDER- For Indoor Cycling』を参考に、グループ・ライドをシミュレーションした、ローラー用練習メニューを紹介する。■この記事は、旧サイトからの移行分です(2012.03.04の記事です)■

 

ローラー用・「パワー&乳酸」練習メニュー

練習時間は55分程度と短いが全力スプリントとFTP超のインターバルが組み合わさった高強度のメニューなので、平日の「追い込みたい日」に取り組むのがおすすめだ。

■ウォーミングアップ:17分

5分間軽く足を回す。次に1分間ずつ右足→両足→左足→両足の順で計4分間ペダリングし、これを1セットとし、合計3セット(計12分)行う。

■メインメニュー:32分30秒

  1. 15秒間の全力スプリントからスタートする。
  2. スプリント後1分間の回復走を挟み、再度15秒間全力スプリントをする。
  3. 2本の全力スプリントの後、1分間の回復走を挟み、次にCP30*(30分間維持できる最大のパワー)で5分間維持する。このペースはFTPよりやや高いペース(大まかな目安としてはFTPの105%程度)なので、血中乳酸濃度がジワジワと上がりきつく感じられるはずだが、じっと耐える。
  4. ここまでを1セットとして、合計3セット行う。セット間には5分間の回復走を挟む。
*CP30の調べ方
  • 3~5%程度の一定の勾配で舗装状態がよく交通量の少ない峠で、30分TTを行う。
  • GoldenCheetahなどのパワー・データ分析ソフトで30分のベスト・パワーを確認する。
  • 簡便法としては、CP60(=FTP)に5%加えた数字(FTPの105%)を目安にするという方法もある。

■クールダウン:5分

5分間流して終了する。

■注意点

  • ごく短時間ながら全力スプリントを何度も繰り返すので、集合住宅などの場合は騒音や振動対策をしっかり行ったほうがよいだろう。
  • 固定ローラーで行う場合は、フレームに過度の負荷がかかり破損するリスクがあるので、できればローラー用の頑丈なバイクを用いたほうが無難。

 

参考文献

  • Dirk Friel & Wes Hobson・『WORKOUTS -IN A BINDER- For Indoor Cycling』・P80・velopress.com
  • THOMAS CHAPPLE・『BASE BUILDING for CYCLISTS』・P52