トライアスリート・トレーニング・バイブル【立ち読み版】vol.17 適度なトレーニングと一貫性(1):少しだけ背伸びをすれば、故障を避けつつ継続的な効果を得られる

【立ち読み版】2013年2月23日 00:17

適度なトレーニングと一貫性(1):少しだけ背伸びをすれば、故障を避けつつ継続的な効果を得られる

■限界をむやみに試さない

人間の持つ持久力、筋力、スピードには限界があります。そしてその限界はむやみに試すべきものではありません。通常は限界内でトレーニングを行います。そして適切なプログラムに沿って少しだけ背伸びをすれば、故障を避けつつ継続的な効果を得ることができます。やろうと思えばもっとできる、と感じるぐらいで練習を終えるようにしましょう。必死にがんばらないとインターバルの最後の1本がこなせない、という時は、その1本を走ってはいけないのです。

■優秀な選手の多くに指導者がつく理由

練習がとてもきつく感じる、ペースがあきらかに落ちている、動きが変わった。こういうときが、練習を切りあげるタイミングですが、意志の強い真面目な選手はなかなか練習をやめるということができないものです。優秀な選手の多くに指導者がつくのはこのためです。本人でなければ気持ちが練習に影響することもありません。このような第三者が注意深く見守るなかでトレーニングを行えば、故障を防ぐことができます。

■コーチにつかない場合の対応方法

コーチにつかない場合は、感情を切り離して客観的にものごとを考える必要があります。これはたしかに不可能なことではありませんが、たいていの人にとっては困難なことです。セルフコーチングをする選手は、練習を続けるべきか、打ち切るべきか迷うことがよくあります。迷いがあるということは、練習をやめる立派な理由になります。迷ったら、そこで練習を切りあげましょう。

 

※この記事は、『トライアスリート・トレーニング・バイブル(TTB)』篠原美穂訳・OVERLANDER株式会社(原題:『THE TRIATHLETE'S TRAINING BIBLE 3RD EDITION』ジョー・フリール著・velopress)の立ち読み版のランダム掲載分です。『トライアスリート・トレーニング・バイブル』は、『サイクリスト・トレーニング・バイブル(CTB)』の著者であるジョー・フリール氏による、トライアスロン教本の世界的ベストセラーの日本語版です。■