トライアスリート・トレーニング・バイブル【立ち読み版】vol.69 強度の高い練習の後の筋肉の状況

【立ち読み版】2013年2月23日 01:09

強度の高い練習の後の筋肉の状況

■戦場さながらの光景

強度の高い練習、たとえば無酸素性持久力を高めるインターバルなどをしている間、筋肉のなかではすさまじいことが起きています。レース後に顕微鏡で脚の筋肉のなかをのぞくことができるとすれば、戦場さながらの光景を目にすることでしょう。まるで小型の爆弾が1つ、筋肉内でさく裂したかのような状態です。破れてぼろぼろになった細胞膜と、そこから漏れ出す細胞液がはっきり見てとれると思います。

■回復プロセスにかかる時間によって、体力レベルが決まる

細胞膜のダメージは運動負荷の程度によって、軽度なものから重度のものまで、さまざまに異なっていると思われます。重度の場合、筋骨格系、神経系には重い負担がかかり、エネルギー源をひどく消耗するため、同等の強度の運動を再開しようとしてもすぐに準備は整わないでしょう。再びオールアウトの強度で運動することができるのは、細胞の修復、エネルギーの補填、細胞の化学反応の回復が済んだあとのことです。そして、このプロセスにかかる時間によって、体力レベルが決まります。

 

※この記事は、『トライアスリート・トレーニング・バイブル(TTB)』篠原美穂訳・OVERLANDER株式会社(原題:『THE TRIATHLETE'S TRAINING BIBLE 3RD EDITION』ジョー・フリール著・velopress)の立ち読み版のランダム掲載分です。『トライアスリート・トレーニング・バイブル』は、『サイクリスト・トレーニング・バイブル(CTB)』の著者であるジョー・フリール氏による、トライアスロン教本の世界的ベストセラーの日本語版です。■