トライアスリート・トレーニング・バイブル【立ち読み版】vol.98 エアロポジションでのサドルの前後位置の調整方法

【立ち読み版】2013年2月23日 01:38

エアロポジションでのサドルの前後位置の調整方法

■サドルのニュートラルポジションの決め方

エアロポジションの場合、サドルの前後位置は太腿の長さと臀部・下背部の柔軟性によって変わります。サドルのニュートラルポジションを決めるには、自転車をインドア・トレーナーにセットし、トップチューブ上で水準器を使うか、ホイールアクスルを測ってサドルを水平に設定します。そして4~5分間、スピニングを行いウォーミング・アップします。その次に、ペダルを90°(3時または9時)のポジションのまま、膝のすぐ下、脚の外側にある突起部分(腓骨の先端)から、誰かに下げ振りを垂らしてもらいます。下げ振りがペダル軸に交差すれば、サドルはニュートラルポジションです。通常は下げ振りを膝の前面から垂らしますが、この場合、それよりも膝と体が微妙に前傾したポジションになりますので、注意してください。トライアスロンでとる完全なエアロポジションでは、前傾姿勢であるほど経済的になります。以下の図に調整方法を示しました。

■サドルをニュートラルポジションから前方に動かす必要があるかどうかの見極め方

サドルをニュートラルポジションから最大1/2インチ(約1.3cm)前方に動かすと、パワーやエアロダイナミクス的な問題が改善されると同時に、乗り心地もよくなります。このような調整が必要かどうか見極めるには、自分の柔軟性をチェックするのも1つの手です。その方法を説明します。まず机の前方に座り膝裏を机の縁につけます。目の前の椅子につかまってバランスをとり、胸が太腿につくまで上体を傾けます。この態勢で足が後方に動く人は、サドルを若干前方に動かしたほうがよいでしょう。サドルは床に対して平行か、あるいは座り心地のためにサドルノーズをわずかに下げた状態であることが必要です。

 

※この記事は、『トライアスリート・トレーニング・バイブル(TTB)』篠原美穂訳・OVERLANDER株式会社(原題:『THE TRIATHLETE'S TRAINING BIBLE 3RD EDITION』ジョー・フリール著・velopress)の立ち読み版のランダム掲載分です。『トライアスリート・トレーニング・バイブル』は、『サイクリスト・トレーニング・バイブル(CTB)』の著者であるジョー・フリール氏による、トライアスロン教本の世界的ベストセラーの日本語版です。■