トライアスリート・トレーニング・バイブル【立ち読み版】vol.130 日誌の記入事項 ~強度に関するデータ~

【立ち読み版】2013年2月23日 02:10

日誌の記入事項 ~強度に関するデータ~

■心拍計のデータ

さらに心拍計のデータを記録します。これは、各トレーニングゾーンで何分間運動したか、という表記になるでしょう。短いレースのトレーニングをする場合、準備期から基礎期、強化期と進むにつれ、ゾーン3、4、5という高強度で運動する時間の割合が著しく増えます。長いレースの場合は、強度はゾーン2または3ですが、トレーニングの量が増えます。この実際の割合は、選手によっても、目標とするレースによっても、大きく異なります。このような個人的データが、分析には適しています。

■その他の強度に関するデータ

強度に関するデータとしては、最大到達心拍数、平均心拍数、練習後1分間の心拍数減少率なども記録するとよいでしょう。もしデータを測定する機材を持っていれば、平均パワー、最大パワー、乳酸値も記録しましょう。 

このほかトレーニング強度の測定には、主に強化期で用いる簡単な方法があります。これは心拍計の最高値を各種目の LT(ゾーン5aの最低値に相当する)に、最低値をゾーン1にセットしておく方法です。練習後 LTを超えた運動時間と低強度での運動時間を毎回記録します。そして週末にその運動時間を種目別に合計すれば、無酸素性の運動と、アクティブ・リカバリーに費やした時間が正確にわかります。このような方法に、スタンダードはありません。自分に一番合う方法は、やはり自分で試して見つけなければなりません。

女子選手は、月経周期も記録しておくと、トレーニングやレースへの影響を把握しやすくなります。

【日誌の記入見本】

 

※この記事は、『トライアスリート・トレーニング・バイブル(TTB)』篠原美穂訳・OVERLANDER株式会社(原題:『THE TRIATHLETE'S TRAINING BIBLE 3RD EDITION』ジョー・フリール著・velopress)の立ち読み版のランダム掲載分です。『トライアスリート・トレーニング・バイブル』は、『サイクリスト・トレーニング・バイブル(CTB)』の著者であるジョー・フリール氏による、トライアスロン教本の世界的ベストセラーの日本語版です。■