トライアスリート・トレーニング・バイブル【立ち読み版】vol.137 レースの分析 ~プラスの要素を再現しながら、マイナスの要素を最小限に抑えてピーキングを成功させるために~

【立ち読み版】2013年2月23日 02:17

レースの分析 ~プラスの要素を再現しながら、マイナスの要素を最小限に抑えてピーキングを成功させるために~

レース評価シートの記入例

レースは分析しやすい対象です。

どうして期待どおりの結果が出なかったか?レースで特に力を出せた、あるいは出せなかった部分はないか?ペース配分、ヒル・クライム、トランジション、持久力、ドリンク・補給食、レース計画、戦略、集中力、自信の面ではどうだったか?このような質問に対しては、スプリットやカテゴリー別順位を確認したり、同じコースの最近のパフォーマンスと比較したりすると、たいてい答えが出ます。

レース内容は毎回詳細に検討し、記憶が新しいうちに自分の見解を記録します。以下の図はレース評価シートのサンプルです。この評価のフォーマットは付録 Fに掲載しています。

【レース評価シートの記入例】

■調子がいい日と悪い日は詳しく分析する

調子がいいと感じた日、特にそれがレースであった日は、通常よりも詳しく分析をするべきです。その日に至るまでの日々を吟味して何が功を奏したのか、突き止めます。もしかしたら、それはある一定パターンでの練習かもしれませんし、休養期間の長さ、日常生活のストレスの除去、あるいは食生活の変化が影響しているのかもしれません。

同様に、特に調子が悪い日に関しても、何日かさかのぼり、その間にあったことを思い返します。何がこの不調の原因なのでしょうか?もし特定の傾向がつかめれば、自分にとって、効果をもたらすもの、もたらさないものが何かという問いの答えに、一歩近づいたことになります。

プラスの要素を再現しながら、マイナスの要素を最小限に抑えることは、レース前のピーキングにおいて重要なことです。

 

※この記事は、『トライアスリート・トレーニング・バイブル(TTB)』篠原美穂訳・OVERLANDER株式会社(原題:『THE TRIATHLETE'S TRAINING BIBLE 3RD EDITION』ジョー・フリール著・velopress)の立ち読み版のランダム掲載分です。『トライアスリート・トレーニング・バイブル』は、『サイクリスト・トレーニング・バイブル(CTB)』の著者であるジョー・フリール氏による、トライアスロン教本の世界的ベストセラーの日本語版です。■