ベース・ビルディング・フォー・サイクリスト【立ち読み版】vol.31 燃料としての脂肪(4) 6週間前後で脂肪の燃焼能力が向上し始める

【立ち読み版】2013年4月8日 06:30

燃料としての脂肪(4) 6週間前後で脂肪の燃焼能力が向上し始める

■運動強度ごとの脂肪・糖質の使用比率

低~中程度の運動では、エネルギーの70~90パーセントが脂肪から供給されます。強度が上がるにつれ、糖質が使われる比率も上がります。強度が最高レベルになると、エネルギーの100パーセントが糖質から供給されます。

■低強度でも糖質の使用比率が高いケースも多い

選手の体力データを検証すると、低~中程度の運動で多くの糖質が使われているケースが多く見られます。もっとも強度の低い運動でも、60パーセント以上もの糖質が使われている場合もあります。

このような数値が当てはまる選手は、高強度の練習を頻繁に行い、ゆっくりと時間をかけたウォーミングアップをせずに、バイクに跨るや否や高速で走り始める傾向があります。

■6週間前後で脂肪の燃焼能力が向上し始める

このような選手でも、ベース・ビルディングを重視したトレーニング・プログラムに取り組むことで、6週間前後で脂肪の燃焼能力が向上し始めます。その結果、体力の上限はかつてないほどに高まるのです。

 

※この記事は、『ベース・ビルディング・フォー・サイクリスト』児島修訳・OVERLANDER株式会社(原題:『BASE BUILDING for CYCLISTS』トーマス・チャップル著・velopress)の立ち読み版です。『ベース・ビルディング・フォー・サイクリスト』は、『サイクリスト・トレーニング・バイブル(CTB)』を下敷きにした、1年のなかでも最も重要でありながら、最も理解されにくい時期でもある「基礎期(ベーストレーニング期)」に、どのようにトレーニングすべきかを詳しく掘り下げた好著です。■