ベース・ビルディング・フォー・サイクリスト【立ち読み版】vol.59 神経筋刺激:筋肉の訓練によって可能になること「効率的な動き、動員できる筋線維割合の増加」

【立ち読み版】2013年5月16日 06:30

神経筋刺激:筋肉の訓練によって可能になること「効率的な動き、動員できる筋線維割合の増加」

■筋肉に対する刺激:随意的なものと非随意的なもの

筋肉は脳からの刺激に反応して、収縮・弛緩します。これらの刺激には、随意的なものと、非随意的なものがあります。非随意的な刺激は、私たちが生きるために必要なものであり、意識せずに心臓や横隔膜などの筋肉を収縮させます。特定の動作を行なう場合は、筋肉に収縮を指示するための刺激を送る必要があります。この指示には、反射的なものと、意図的なものがあります。

■筋肉の訓練によって可能になること「効率的な動き、動員できる筋線維割合の増加」

刺激の強さは、その時点の動機づけ、意志、疲労状態によって影響を受けます。「正確かつ力強くペダルを回す」などの動作のために特定の筋肉群を訓練することで、少ないエネルギーしか必要としない、より効率的な動きが可能になります。また、必要時(疲労度が高いときや、爆発的な運動をするとき)に動員できる筋繊維の割合を高めることも可能です。

■トレーニング方法や内容で筋肉の機能などが変化する

筋肉はこれを実現するために、エネルギー系プロセスのうちのいずれかを使います。トレーニングの方法や内容次第で、筋肉がどのように機能するかや、どの種類の燃料をどれぐらい使うかが変化します。

 

※この記事は、『ベース・ビルディング・フォー・サイクリスト』児島修訳・OVERLANDER株式会社(原題:『BASE BUILDING for CYCLISTS』トーマス・チャップル著・velopress)の立ち読み版です。『ベース・ビルディング・フォー・サイクリスト』は、『サイクリスト・トレーニング・バイブル(CTB)』を下敷きにした、1年のなかでも最も重要でありながら、最も理解されにくい時期でもある「基礎期(ベーストレーニング期)」に、どのようにトレーニングすべきかを詳しく掘り下げた好著です。■