「メディオ」「ソリア」はトレーニング強度のこと

【FTP・LT・VO2max】【初心者のためのヒント】2011年12月14日 18:14

自転車トレーニングをしている人のブログを見ると「メディオ」「ソリア」といった言葉がよく使われています。これはトレーニング強度のレベルをあらわすことばです。

 

メディオやソリアの基準

■長時間運動を続けられるギリギリの強度が基準

いずれも基準になるのは「LTパワー」や「FTP」*と呼ばれる「1時間程度出すことができるパワーの限界値」であることが多いようです。これらの言葉は字面だけ見てもよくわからないかも知れませんが、「長時間運動を続けられるギリギリの強度が基準になっている」ということです。

*LTパワーとFTPは運動生理学的に厳密には同じではないのですが、一般的には「ほぼ同じ」と認識されているようですので、本記事でも同じように使います。

 

メディオ

■メディオはLTパワーの90~100%の運動強度

LTパワーと「同じ(100%)」~「少し下(90%)」で行うのが「メディオ」です。心拍数ベースで行うときは、最大心拍数の80%程度で行うとよいでしょう。1回のインターバルを10~20分として、1回の練習でできれば最低2本行います(インターバル間には回復走を挟みます)。選手クラスだと4本程度する場合もあります。メディオはやってみるとそこそこきついのですが、基準が1時間出し続けることができる限界のパワーなので10~20分程度であれば結構維持できるものです。

■LTパワーの向上が目的

メディオで練習する目的は、ずばり「LTパワーの向上」です。LTパワーが上がれば上がるほど、きつい強度でより長時間疲れずに走れるようになります。その意味で、ロード・レーサーにとっていちばん重要なトレーニング・ゾーンといっても言い過ぎではありません。メディオはトレーニングする日には、必ず行った方がよいメニューです。

■L4・L4下・SST・スイートスポットはメディオ

「L4」「L4下」「SST」「スイートスポット」ということばも目にしたことがあるかも知れませんが、これらはすべて「メディオ」に該当します。

 

ソリア

■ソリアはLTパワーの100~130%の運動強度

LTパワーよりも「高いレベル(100~130%)」で行うのが「ソリア」です。心拍数ベースで行う時は最大心拍数の90%程度が目安になります。LTパワーを超えると急速に疲労感が強くなるので、これはかなりきつい練習です。1回のインターバルを3~5分間として、1回の練習で2~3本程度行います(間には回復走を挟みます)。体にかなり負担がかかる練習なので、毎日は行わず週に2~3回程度の頻度とします。

■VO2maxやLTパワー向上に効果がある

これはロード・レースの勝負どころでとても重要なパワー・ゾーンであるVO2max(最大酸素摂取量)を主に鍛える練習で、LTパワー向上にも効果があるといわれています。

■L5・VO2maxインターバルはソリア

「L5」「VO2maxインターバル」ということばは「ソリア*」に該当します。

*厳密にいえばソリアにはL6(無酸素運動容量)やL4(乳酸閾値)といったパワー・トレーニングのゾーンも含まれます。

 

メディオとソリアを中心にしたローラー練

1週間に6~8時間程度しか練習時間が取れない場合は、このメディオとソリアを中心にローラー練をすることで効率的に有酸素運動能力を向上させることができるでしょう。