パワー・トレーニング・バイブル 米国amazonレビュー(日本語訳)

パワー トレーニング バイブルの原著である『Training and Racing with a Power Meter』のamazon.com(英語版)でのレビューを紹介します。32あるレビューの中で、一番役立ち度が高いものを日本語訳しました。内容をうまくまとめてあるので、ご参考ください。

 

【投稿者】 ジェームス・ターナーさん
【本人評価】☆☆☆☆☆ 
【レビュー表題】パワーメーターユーザー必読の書
【レビューの役立ち度】77人中76人が役立つと評価
【投稿日】2006年3月12日(初版のレビューです)
オリジナル(英語)へのリンク

 

もうパワーメーターをつけてトレーニングしているか、これから買おうか考えている人にとって、この本は必読の書です。著者のハンター・アレンとアンディ・コーガン博士は、パワーメーターを使ったトレーニングやレースすることをだけにテーマを絞った、この本格的な書籍を書く資格が十分にある人物です。ハンター・アレンは、パワーメーターを最重要機材として使ってサイクリストやトライアスロン選手を指導するプロのコーチで、コーガン博士は、世界的に有名な運動生理学者で、現役のマスターズのロードレーサーです。

著者は、アメリカ国内でのセミナーで本書の内容を使っています。私は、2005年にカリフォルニア州のサクラメントでのセミナーに参加したことがあったので、本書を読む前からその内容の大部分を知っていました。またその内容の大部分は、「topica」のリスト(topica.com/lists.wattage/のサイトにあるリスト)にあるワットに関する掲示板で議論されていたものでした。本書がすばらしいのは、そういった価値ある情報を全て網羅し、1冊の本に体系的にまとめてあることです。

前半の章では、4種類の市販されているパワーメーター(SRM・パワータップ・ポラール・エルゴモ)について、それぞれの長所と短所を説明しています。また同じ章で、パワーデータの分析ソフトについて、パワーメーターに付属のものと単独で販売されているもの(本書の著者がケビン・ウィリアムスと共同開発したCyclingPeaksも含む)の両方を紹介しています。本書の中ではCyclingPeaksの画面コピーや使用例が多数出てきますが、彼らが伝えようとしている内容は文章で説明されているので、CyclingPeaksを使ったことがなくても問題はありません。これからパワーメーターを買うのであれば、この章を読むだけでも価値があると思います。

パワートレーニングを始める時に最初にしなければならないことが、FTP(機能的作業閾値)を調べることです。本書では、FTPの調べ方を幾つか紹介しています。FTPがわかったところで、7つのトレーニングレベルの定義の説明があります。次に、なぜレベル分けが7つなのかや、各レベルにおけるそれぞれのトレーニング目的や、(適切な)パワーや心拍数の範囲についての説明が続きます。各レベルでのパワーの範囲は、FTPに対するパーセンテージで表されます。例えば、レベル4・LT(乳酸閾値)レベルは、FTP比95-105%の範囲です。7つのレベル(他の書籍では「ゾーン」の名称が使われることがあります)に区分けした理由は、今まで読んできたなかで最も明快なものでした。各レベルでのトレーニングの効果やその論理的根拠は、パワーメーターを使っていないサイクリストにとっても価値ある情報だと思います。

本書の中では、たくさんの斬新なコンセプトが紹介されています。「パワー・プロフィール」のコンセプトは、その一例です。これは、4つの指定されたインターバル(5秒・1分・5分・FTP)で維持可能な最大パワーをもとに作ります。この数値から、体重1㎏当りのワット数を算出します。この表を使えば、自分が「素人」~「世界クラス」までのどのレベルに該当するかがわかります。自分のパワープロフィールを調べて、時系列で見ていけば、あなたのサイクリストとしての強みや弱みがよくわかるようになります。

本書には、斬新なコンセプトが余りにたくさんありすぎて、このレビューではとても紹介しきれません。ごく手短に紹介すると、標準化パワー(NP)・強度要素(IF)・トレーニングストレススコア(TSS)・スイートスポットトレーニング・4分割分析といった斬新なコンセプトが、本文の中で詳細に説明されています。TSSは、全トレーニング負荷を定量化しその推移をチェックする方法として紹介されています。

他の章では、パワーをもとにしてトレーニング計画をレベルアップさせる方や、練習メニューの具体例や、数週間をひと区切りとしたトレーニング例が掲載されています。

もしあなたがパワーメーターに関するトラブルを解決したり、パワーメーターの購入費用のもとを取りたいのであれば、本書を手に取って読むことをおすすめします。