サイクリスト・トレーニング・バイブル【立ち読み版】vol.109 怪我 体の声を聞く

【立ち読み版】2013年2月22日 06:30

体の声を聞く

■「筋肉痛」か「関節や腱の痛み」かを見極める

体が発する信号に耳を澄ませ、怪我の予防に役立てましょう。

痛みが、「質の高い練習による筋肉痛」なのか、それとも「関節や腱の痛み」なのかを見極められるようになりましょう。

■違和感を正確に、詳細に書き留める

違和感を正確にとらえ、トレーニング日誌にその感覚を書き留めます。「膝が痛い」だけでは不十分です。

「膝頭の上か下か」「膝の前か後ろか」「鋭い痛みか鈍痛か」「痛みは自転車に乗っている時だけか、それとも常に痛みを感じるのか」「階段の上り下りで痛みが増すか」などは、最終的に専門家の診察を受ける時にも尋ねられる質問です。その準備をしておきましょう。

■医師による診察を先延ばしにしない

練習をセーブしてから5日以上経っても痛みが続く場合は、医師に診察してもらいましょう。早いうちに対処した方が、治癒しやすくなるので、先延ばしにしないようにしてください。

 

※この記事は、『サイクリスト・トレーニング・バイブル(CTB)』児島修訳・OVERLANDER株式会社(原題:『THE CYCLIST'S TRAINING BIBLE 4TH EDITION』ジョー・フリール著・velopress)の立ち読み版のランダム掲載分です。『サイクリスト・トレーニング・バイブル(CTB)』は、わかりやすく最も信頼のおける自転車トレーニング教本として名高い世界的ベストセラーの日本語版です。■

 

著者紹介

ジョー・フリールジョー・フリール

ジョー・フリールは、1980年から持久系アスリートを指導してきました。依頼者はアマチュアからプロのロードサイクリスト、マウンテンバイク選手、トライアスロン選手、デュアスロン選手、水泳選手、ランナーと多岐にわたります。米国内だけでなく海外の国内チャンピオン、世界選手権に出場するような一流選手、オリンピック選手など、世界中のアスリートが、フリールの指導を受けてきました。

本書以外にも、彼の著書には、『Cycling Past 50』、『Precision Heart Rate Training』(共著)、『The Triathlete’s Training Bible』『The Mountain Biker’s Training Bible』『Going Long: Training for Ironman-Distance Triathlons』(共著)、『The Paleo Diet for Athletes』(共著)、『Total Heart Rate Training』『Your First Triathlon』などがあります。また、フリールは運動科学の修士号を取得しています。

『Velo News』『Inside Triathlon』などの雑誌のコラムニストとしても活躍し、海外の出版物やウェブ・サイトにも特集記事を寄稿。スポーツ・トレーニングの権威として、『ニューヨーク・タイムズ』『アウトサイド』『ロサンゼルス・タイムズ』などをはじめとする、大手出版社などのメディアからも頻繁にコメントを求められています。また、米国のオリンピック関連の各連盟にもアドバイスを提供しています。

フリールは、持久系のアスリートのトレーニングやレースについて、世界中でセミナーやキャンプを行い、フィットネス産業の諸企業へアドバイザーとしても活躍しています。彼は毎年、もっとも将来性の高い優れたコーチを複数名選び、一流のコーチの仲間入りができるよう、彼らの成長を見守っています。

 

訳者紹介

児島 修

1970年生。立命館大学文学部卒(心理学専攻)。スポーツ、ビジネス、ITなどの分野で活躍中。訳書に『ベース・ビルディング・フォー・サイクリスト』(OVERLANDER株式会社)、『シークレット・レース』(小学館文庫)、『マーク・カヴェンディッシュ』(未知谷)などがある。