一流プロと体組成を比較 リーヴァイ・ライプハイマー

【ヒルクライム・上り】【空力・エアロダイナミクス・TT・下り】2012年2月5日 16:39

一流プロとの体組成比較シリーズ、今回は先日行われたTour de San Luis において得意の個人TTで他を圧倒しコンタドール・ニーバリ・ボーネンといった強豪選手を抑えて総合優勝したリーヴァイ・ライプハイマー(Levi Leipheimer)との体組成比較シートを紹介する。


ライプハイマーとの体組成比較シート

以下のExcelシートに身長・体重・体脂肪率を入力すると、入力身長と同数値で換算したライプハイマーの体組成と比較できる(ライプハイマーの体脂肪率は不明であるためトップ選手の平均値5%を使用・また体組成を精緻に比較するには筋肉量や骨重量データが必要になるのであくまで参考値)。

ライプハイマーとの体組成比較シート→リンク


ライプハイマーの特徴

■身長が低くBMIは高め

ライプハイマーの特徴は、身長が168㎝(ウィキペディア英語版の数値を使用)と欧州プロ・ロードレーサーの平均身長180.22㎝よりも約12㎝も低く、日本人トップ選手の平均身長171.3㎝よりも約3㎝低い点だ。BMIは22.0とロードレーサーの平均値21.3よりも0.7高い。

ライプハイマーは山岳ステージや個人TTを得意とするステージ・レース向けのオール・ラウンダーだが、どちらかというとアームストロング(BMI22.7)に似た筋肉質な体型といえる。体重は62㎏であり、日本人としては比較的親近感がわきやすい体型といえそうだ。

■コンタドールとの比較

ヒルクライムと個人TTを得意とするオールラウンダーで、ライプハイマーと比較的脚質が似ていると思われる現役選手の代表として、アルベルト・コンタドールと比べてみると、その体格はかなり違う。体重はコンタドールもライプハイマーも同じ62㎏だが、コンタドールの身長は176㎝もあり(ライプハイマーよりも8㎝も高い)、BMIは20.0とライプハイマー比で-2.0も低く「クライマー体型」に近い。同じような脚質でもオールラウンダーの場合は、身長・体重にさまざまな組み合わせがありえることが伺える。


ライプハイマーのTTポジション

■LIVESTRONG MODERATELY.さんの分析

ライプハイマーで印象的なのは、TT時のポジションだろう。独特の身体的特徴を活かしたエアロポジションについてLIVESTRONG MODERATELY.さんが詳細な分析をされており、ひじょうに興味深い。

LIVESTRONG MODERATELY.さん・『歴史に残るフォーム』→リンク

■YouTube動画

最後にライプハイマーの動画を3つYouTubeより紹介する。

以下の動画は2010年に投稿されたライプハイマーのキャリアのハイライト集で、さまざまなレースでのライプハイマーの走りを見ることができる。

次に紹介する動画は、2010年USプロTTでのライプハイマー(とテイラー・フィニー)のウォーミング・アップ時のものだ。独特なエアロダイナミクスを意識したTTフォームを確かめるような姿が印象的だ。右横のテイラー・フィニーも世界選手権U23部門個人TTで優勝するなどTTを得意とする選手だが、ライプハイマーのフォームと見比べると、ライプハイマーのほうが肘の幅がより狭く、前傾姿勢がきついように見える。

最後に紹介する動画は、ライプハイマーの公道でのタイム・トライアルの練習風景を後方より撮影したものだ。場所によって荒れた路面をものともせずに、力強くペダリングし続ける姿が印象的だ。

 

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