ベース・ビルディング・フォー・サイクリスト【立ち読み版】vol.61 ベーストレーニングの筋線維への影響

【立ち読み版】2013年5月20日 06:30

ベーストレーニングの筋線維への影響

■タイプⅠとⅡの比率は遺伝で決まる

タイプIとタイプIIの比率は、サイクリストによって異なります。この比率に最も影響を与える要因は、あなたの親です。つまり、この比率は遺伝的に決定されます(もちろん、あなたがランス・アームストロングの養子になったとしても意味はありません。これは生物学的な親の遺伝子に影響されるからです)。

■ベーストレーニングの筋線維への影響

ただしトレーニングによって、それぞれの筋繊維が生み出す力や、使用するエネルギーに影響を与えることは可能です。ベーストレーニングは、筋繊維の動員パターンを改善し、筋肉に対する、および筋肉内での有酸素の回路を強化します。

■スキル、戦術、栄養、トレーニングの方が影響が大きい

筋繊維の種類が、運動の大きな制約になることはめったにありません。たしかに、優勢な筋繊維のタイプによって、自分に適したレースの種類が影響されることはあります。しかし、持って生まれた筋肉の活用に、より大きな影響を及ぼすのは、技能、戦術、栄養、トレーニングなのです。

 

※この記事は、『ベース・ビルディング・フォー・サイクリスト』児島修訳・OVERLANDER株式会社(原題:『BASE BUILDING for CYCLISTS』トーマス・チャップル著・velopress)の立ち読み版です。『ベース・ビルディング・フォー・サイクリスト』は、『サイクリスト・トレーニング・バイブル(CTB)』を下敷きにした、1年のなかでも最も重要でありながら、最も理解されにくい時期でもある「基礎期(ベーストレーニング期)」に、どのようにトレーニングすべきかを詳しく掘り下げた好著です。■