ベース・ビルディング・フォー・サイクリスト【立ち読み版】vol.6 速く走る能力を意図的に低下させる必要性

【立ち読み版】2013年3月4日 06:30

速く走る能力を意図的に低下させる必要性

■シーズン後も高速で走れる状態を維持するリスク

常にハードなトレーニングをしていたら、いつまでたっても潜在能力を限界まで引き出せません。

レース・シーズンを終え、速く走る感覚が残っている選手が、冬のトレーニング期間を通じてそのレベルの体力を維持しようとすることがあります。それによって、高速で走れる状態を通常よりも長く維持できるかもしれません。しかし、レース・シーズンが始まる頃には、病気や怪我、燃え尽き悩まされがちになってしまうリスクがあります。

■速く走る能力を意図的に低下させる必要性

「最終的に体力を高いレベルまで上げていくためには、その過程においてはゆっくりと走り、ときには速く走るための能力を意図的に低下させることも必要だ」という考え方は、非常にやる気のある選手にとって受け入れ難いものかも知れません。しかし、これは必要なことなのです。

 

※この記事は、『ベース・ビルディング・フォー・サイクリスト』児島修訳・OVERLANDER株式会社(原題:『BASE BUILDING for CYCLISTS』トーマス・チャップル著・velopress)の立ち読み版です。『ベース・ビルディング・フォー・サイクリスト』は、『サイクリスト・トレーニング・バイブル(CTB)』を下敷きにした、1年のなかでも最も重要でありながら、最も理解されにくい時期でもある「基礎期(ベーストレーニング期)」に、どのようにトレーニングすべきかを詳しく掘り下げた好著です。■