トライアスリート・トレーニング・バイブル【立ち読み版】vol.103 エリート・トライアスリートのケイデンスについての研究事例

【立ち読み版】2013年2月23日 01:43

エリート・トライアスリートのケイデンスについての研究事例

■平均約80 ~ 100rpm

トライアスロンのエリート選手を見ると、平均約80 ~ 100rpm のケイデンスで走行していることがわかります。この数値は、科学的な研究でも裏付けられています。1913年に行われたケイデンスの研究では、最も経済的だとされた値には 33~ 110rpmと幅がありました。しかし、最近では研究も進み、少なくとも実績を積んだ選手が自らケイデンスを選択した場合、ケイデンスが高い方がよい、と結論づけられる傾向にあります。

■レースの距離別のケイデンス比較

エリート選手のケイデンスに関しては、距離別のケイデンスを比較することも興味深いものです。アイアンマンでは、エリート選手のケイデンスは低い傾向にあり、たいていは80rpm程度です。いっぽう、スプリントでは、90台後半の選手が多くを占めています。

■結論

結論として言えることは、自転車のセッティングが適正であれば、平坦コースでのケイデンス 90~100rpm がベストだということです。自分が快適だと感じるケイデンスの幅を広げていけば、最終的には効率的なケイデンスの範囲も広がるでしょう。そうなれば、80rpm程度の低いケイデンスで長いレースを走っても、エコノミーは高くなるでしょう。

 

※この記事は、『トライアスリート・トレーニング・バイブル(TTB)』篠原美穂訳・OVERLANDER株式会社(原題:『THE TRIATHLETE'S TRAINING BIBLE 3RD EDITION』ジョー・フリール著・velopress)の立ち読み版のランダム掲載分です。『トライアスリート・トレーニング・バイブル』は、『サイクリスト・トレーニング・バイブル(CTB)』の著者であるジョー・フリール氏による、トライアスロン教本の世界的ベストセラーの日本語版です。■