一流プロと体組成を比較 ランス・アームストロング

【プロ選手のパワー情報】【速くなるためのヒント一覧】2012年6月26日 07:00

一流プロとの体組成比較シリーズ、今回はツール・ド・フランス7連覇の金字塔を打ち立てたランス・アームストロングとの体組成比較シートを紹介する。■この記事は、旧サイトからの移行分です(2011.12.18の記事です)■

 

アームストロングとの体組成比較シート

以下のExcelシートに身長・体重・体脂肪率を入力すると、入力身長と同数値で換算したアームストロングの体組成と比較できる(体組成を精緻に比較するには筋肉量や骨重量データが必要になるのであくまで参考値)。

Excelシート→リンク

 

アームストロングの特徴

■体脂肪率が驚異的に低いにも関わらずBMIが高め

アームストロングいちばんの特徴は、一見クライマーのような細い体型をしており体脂肪率が3%と驚異的に低いにも関わらず、BMIが22.7と欧州プロ・ロードレーサーの平均値21.1よりも1.6高い点だ。このことからロードレースの選手の中では筋肉量が多いタイプだったと思われる。これは元々トライ・アスロン選手時代に水泳を得意としていたことに加え、癌を克服しレースへ復帰する過程でかなりの量のウェイトトレーニングをこなしたことが影響していると思われる。身長は178cmと欧州プロ・ロードレーサーの平均身長180.22㎝よりも若干低い程度だ。

■アームストロングの筋トレ動画(YouTube)

■高い心肺機能と豊富な筋肉量・極限まで減らした体脂肪

アームストロングは登り・TT・スプリントなど幅広い運動能力が高次元でバランスした典型的なオールラウンダーだが、これは高い心肺機能に加え、豊富な筋肉量と極限まで減らした体脂肪によって支えられていたと考えられる。

 

ランス・アームストロングの身体能力データ(1999年・ツール初総合優勝の年)

  • 身長:178㎝
  • 体重:72㎏
    (2004年に74㎏まで増加)
  • 体脂肪率:3%

 

  • 安静時心拍数:31~33拍/分
  • 最大心拍数:200超
    (何年時点かは不明)
  • VO2max:77.1ミリ・リットル/㎏/分
    (後に83.8ミリ・リットル/㎏/分まで上昇)

 

  • LTパワー:416W
    (2004年に493Wまで上昇)
  • LTパワー・ウェイトレシオ:5.7W/㎏
    (上記数値にもとづく推計値・2004年に6.7W/㎏まで上昇)
  • LT心拍数:178bpm
    (何年時点かは不明)

 

参照URL

参考文献

  • Adviser今中大介・『今中大介のロードバイクテクニック』・P84・枻出版社
  • ランス・アームストロング, クリス・カーマイケル共著, 本庄俊和訳・『ミラクルトレーニング 7週間完璧プログラム』・P151・未知谷