ロード・レース前のチェック・ポイント

【レース対策情報・レース戦術】【初心者のためのヒント】2012年1月19日 10:36

ロード・レースではFTPが高ければ集団から千切れることはなくなるだろうが、勝つには「短時間の高出力」「アタックを掛けるタイミング」「下りのコーナリングのテクニック」「集団内での位置取りのセンス」「スプリント能力」などさまざまなスキルや身体能力を身に着けている必要がある。最終的に「運」も絡んでくるが、意外に重要なのがロード・レース前の試走で「勝負に関わるポイント」をチェックしておくことだ。


ロード・レース前のチェック・ポイント

『Cycling FAST』ではロード・レース前に、以下6点をチェックしておくことをすすめている。

  1. カーブとその位置*
  2. 上りの長さと勾配*
  3. スプリントを開始する場所の目印
  4. 各区間での風向き(どの場所に位置取りしたらドラフティングに効果的か)
  5. 補給場所の位置
  6. 道が細くなる場所、広くなる場所、障害物がある場所(自らアタックを仕掛けたり、他の選手のアタックを注意すべき場所)

*実業団レースや多くの有名な大会のコース情報はルートラボなどに掲載されていることが多いので、コース・レイアウトや高低差情報などをチェックするのに役立つ


その他チェック・ポイント

■レーサー・リスト

また事前にレーサー・リストをチェックできるのであれば、「出走予定人数」「どのチームが出るか」や「マークすべき強い選手」もチェックしておいがほうがよいだろう(ゼッケン番号を覚えておくと走行中もチェックできる)。

■試走で仲間とレース・スピードで走る

試走はかならず行うべきで、可能であればチーム・メイトと重要な区間をレース・スピードで走っておくとレース時のリアルな感覚がつかめる。

■チーム・メイトのアドバイスを聞く

以前、過去にそのコースでのレースに出たことがあるチーム・メイトがいれば、「落車が起こりやすい危険なカーブ」や集団が縦に伸びやすい区間など「ポジションを上げておいたほうがよいポイント」などを聞いておくとかなり役に立つ。

■過去の同レースのブログをチェックする

またレース前日までに、過去同じレースに出た選手のブログを読んでおくとレース展開をイメージしやすくなるだろう。

■実力・脚質を踏まえたレース戦略をもつ

基本的なことだが、これらをチェックしたうえで自分の実力や脚質も踏まえたレース・プラン(戦略)をもって臨めば、少しでも勝つ確率を上げられるだろう。

 

参考文献

  • Robert Panzera著・『Cycling FAST』・P47~48・Human Kinetics社