サイクリスト・トレーニング・バイブル【立ち読み版】vol.3 変化を取り入れる

【立ち読み版】2012年7月31日 18:16

■変化を取り入れる

では、体力とレースパフォーマンスを向上させるために、何から始めればよいのでしょうか。その第一歩は、日々の生活に小さな変化を取り入れることです。最適なバランスをいきなり実現するのは簡単ではありませんが、日々の行動を10パーセント改善するのはそれほど難しくはありません。そして、その小さな変化の積み重ねが、やがて大きな効果をもたらすのです。たとえば、休養をしっかりとるために、就寝時間を30分早めてみることもできます。食事に少し気を配るだけでも、大きな効果が得られます。ジャンクフードを10パーセント減らし、健康的な食事内容に変えることは難しくないはずです。筋肉の細胞は半年ごとに入れ替わります。ポテトチップスやお菓子、清涼飲料水ではなく、果物や野菜、脂肪の少ない肉で筋肉を作りましょう。他にも、日常生活のなかで何が変えられるかを考えてみましょう。

本書では、小さな変化で大きな成果を得るための様々な方法を紹介していきます。その中で、もっとも重要な変化とは何でしょうか? つまり、一流選手とそうでない選手を分けているものは何なのでしょうか?

 

※この記事は、『サイクリスト・トレーニング・バイブル(CTB)』児島修訳・OVERLANDER株式会社(原題:『THE CYCLIST'S TRAINING BIBLE 4TH EDITION』ジョー・フリール著・velopress)の立ち読み版のランダム掲載分です。『サイクリスト・トレーニング・バイブル(CTB)』は、わかりやすく最も信頼のおける自転車トレーニング教本として名高い世界的ベストセラーの日本語版です。■

 

著者紹介

ジョー・フリールジョー・フリール

ジョー・フリールは、1980年から持久系アスリートを指導してきました。依頼者はアマチュアからプロのロードサイクリスト、マウンテンバイク選手、トライアスロン選手、デュアスロン選手、水泳選手、ランナーと多岐にわたります。米国内だけでなく海外の国内チャンピオン、世界選手権に出場するような一流選手、オリンピック選手など、世界中のアスリートが、フリールの指導を受けてきました。

本書以外にも、彼の著書には、『Cycling Past 50』、『Precision Heart Rate Training』(共著)、『The Triathlete’s Training Bible』『The Mountain Biker’s Training Bible』『Going Long: Training for Ironman-Distance Triathlons』(共著)、『The Paleo Diet for Athletes』(共著)、『Total Heart Rate Training』『Your First Triathlon』などがあります。また、フリールは運動科学の修士号を取得しています。

『Velo News』『Inside Triathlon』などの雑誌のコラムニストとしても活躍し、海外の出版物やウェブ・サイトにも特集記事を寄稿。スポーツ・トレーニングの権威として、『ニューヨーク・タイムズ』『アウトサイド』『ロサンゼルス・タイムズ』などをはじめとする、大手出版社などのメディアからも頻繁にコメントを求められています。また、米国のオリンピック関連の各連盟にもアドバイスを提供しています。

フリールは、持久系のアスリートのトレーニングやレースについて、世界中でセミナーやキャンプを行い、フィットネス産業の諸企業へアドバイザーとしても活躍しています。彼は毎年、もっとも将来性の高い優れたコーチを複数名選び、一流のコーチの仲間入りができるよう、彼らの成長を見守っています。

 

訳者紹介

児島 修

1970年生。立命館大学文学部卒(心理学専攻)。スポーツ、ビジネス、ITなどの分野で活躍中。訳書に『ベース・ビルディング・フォー・サイクリスト』(OVERLANDER株式会社)、『シークレット・レース』(小学館文庫)、『マーク・カヴェンディッシュ』(未知谷)などがある。