ベース・ビルディング・フォー・サイクリスト【立ち読み版】vol.33 燃料としての脂肪(6) 「ゆっくり走ることで、速くなった」実例のグラフ

【立ち読み版】2013年4月10日 06:30

燃料としての脂肪(6) 「ゆっくり走ることで、速くなった」実例のグラフ

■脂肪の使用率が高まる運動強度

また、体脂肪率を下げたい場合にも、ハードな練習ばかりしているよりも、中程度の強度でのゆっくりとした運動の方が効果的です。脂肪を燃やすための糖質が十分に供給される限り、低~中程度の強度での長時間(1時間以上)の運動によって、脂肪の使用率は高まります。

■「ゆっくり走ることで、速くなった」実例のグラフ

BBC_図1.1

このグラフは、本書で紹介するベーストレーニングプログラムの実施によって、あるアスリートの脂肪の燃焼率が上がり、その結果として、トレーニングの上限(フィットネスの上限)とパワー出力(心拍数比)も向上したことを示しています。

このアスリートは、昨シーズンのベーストレーニングよりも、運動強度の低い運動を多く取り入れました。つまり、「ゆっくり走ることで、速くなった」のです。

 

※この記事は、『ベース・ビルディング・フォー・サイクリスト』児島修訳・OVERLANDER株式会社(原題:『BASE BUILDING for CYCLISTS』トーマス・チャップル著・velopress)の立ち読み版です。『ベース・ビルディング・フォー・サイクリスト』は、『サイクリスト・トレーニング・バイブル(CTB)』を下敷きにした、1年のなかでも最も重要でありながら、最も理解されにくい時期でもある「基礎期(ベーストレーニング期)」に、どのようにトレーニングすべきかを詳しく掘り下げた好著です。■