ベース・ビルディング・フォー・サイクリスト【立ち読み版】vol.64 酸素の供給の重要性

【立ち読み版】2013年5月23日 06:30

酸素の供給の重要性

■有酸素エネルギー系の活用には十分な酸素供給が必要

ここで重要なのはタイプIとタイプIIA筋繊維が作用するためには、酸素の絶え間ない供給が必要であるということです。無酸素系に大きく依存せず、有酸素エネルギー系を活用したい場合には、十分な酸素供給があることが重要です。

■無酸素系を頻繁に用いると、糖質がすぐに枯渇する

選択または必要に迫られて無酸素系を頻繁に用いると、限られた量しか蓄えられない糖質をすぐに使い尽くしてしまいます。ベーストレーニングを通じて、筋肉への酸素供給に関する身体の働きを向上させることが重要なのはこのためです。

■制限要素:どれだけ酸素を取り込み、供給し、活用できるか

ここでの制限要素は、吸い込める空気の量ではなく、体内に取り込んだ空気からどれだけの酸素を取り込めるか、その酸素をどれだけ運動中の筋肉に供給できるか、それらを筋肉内でどれだけ活用できるか、です。

 

※この記事は、『ベース・ビルディング・フォー・サイクリスト』児島修訳・OVERLANDER株式会社(原題:『BASE BUILDING for CYCLISTS』トーマス・チャップル著・velopress)の立ち読み版です。『ベース・ビルディング・フォー・サイクリスト』は、『サイクリスト・トレーニング・バイブル(CTB)』を下敷きにした、1年のなかでも最も重要でありながら、最も理解されにくい時期でもある「基礎期(ベーストレーニング期)」に、どのようにトレーニングすべきかを詳しく掘り下げた好著です。■