領域 I:平坦~起伏のあるコースでの長距離のレース ~最適なパフォーマンスを発揮するためには6つの能力をどのように組み合わせたらよいか~【CTB】

【期分け・練習計画】【立ち読み版】2014年10月21日 00:01

領域 I:平坦~起伏のあるコースでの長距離のレース

■タイム・トライアルの能力が必要不可欠

領域 Iは、平坦~起伏のあるコースでの長距離のレースで、オランダやベルギーなど欧州の北西部の国々で多く見られます。米国にはこのような 100マイル(約 160km)以上のレースはなかなかありません。風向き、チーム戦略、不屈の精神がレース結果を大きく左右します。優れた持久力とタイム・トライアルの能力を持つ選手が、勝利する可能性が高くなります。このようなレースでは集団でのゴール・スプリントになることもあります。

この領域のレースには30km以上のタイム・トライアルも含まれます。実際問題、領域 Iのレース・パフォーマンスには、タイム・トライアルの能力が必要不可欠です。タイム・トライアルが苦手な選手は、レースに向けて筋持久力のトレーニングを重点的に行う必要があります。タイム・トライアルが得意な選手は、VO2maxに対するLTの比率と最大パワー出力が飛び抜けています。それに加えてエアロ・ポジションで楽に走行でき、ペダリングのエネルギー・ロスを最小限に抑えることができます。かなりの苦痛の中でも、優れた集中力を維持できます。以下の図は領域 Iの優先度を示しています。

 

※この記事は、『サイクリスト・トレーニング・バイブル(CTB)』児島修訳・OVERLANDER株式会社(原題:『THE CYCLIST'S TRAINING BIBLE 4TH EDITION』ジョー・フリール著・velopress)の立ち読み版のランダム掲載分です。『サイクリスト・トレーニング・バイブル(CTB)』は、わかりやすく最も信頼のおける自転車トレーニング教本として名高い世界的ベストセラーの日本語版です。■

 

著者紹介

ジョー・フリールジョー・フリール

ジョー・フリールは、1980年から持久系アスリートを指導してきました。依頼者はアマチュアからプロのロードサイクリスト、マウンテンバイク選手、トライアスロン選手、デュアスロン選手、水泳選手、ランナーと多岐にわたります。米国内だけでなく海外の国内チャンピオン、世界選手権に出場するような一流選手、オリンピック選手など、世界中のアスリートが、フリールの指導を受けてきました。

本書以外にも、彼の著書には、『Cycling Past 50』、『Precision Heart Rate Training』(共著)、『The Triathlete’s Training Bible』『The Mountain Biker’s Training Bible』『Going Long: Training for Ironman-Distance Triathlons』(共著)、『The Paleo Diet for Athletes』(共著)、『Total Heart Rate Training』『Your First Triathlon』などがあります。また、フリールは運動科学の修士号を取得しています。

『Velo News』『Inside Triathlon』などの雑誌のコラムニストとしても活躍し、海外の出版物やウェブ・サイトにも特集記事を寄稿。スポーツ・トレーニングの権威として、『ニューヨーク・タイムズ』『アウトサイド』『ロサンゼルス・タイムズ』などをはじめとする、大手出版社などのメディアからも頻繁にコメントを求められています。また、米国のオリンピック関連の各連盟にもアドバイスを提供しています。

フリールは、持久系のアスリートのトレーニングやレースについて、世界中でセミナーやキャンプを行い、フィットネス産業の諸企業へアドバイザーとしても活躍しています。彼は毎年、もっとも将来性の高い優れたコーチを複数名選び、一流のコーチの仲間入りができるよう、彼らの成長を見守っています。

 

訳者紹介

児島 修

1970年生。立命館大学文学部卒(心理学専攻)。スポーツ、ビジネス、ITなどの分野で活躍中。訳書に『ベース・ビルディング・フォー・サイクリスト』(OVERLANDER株式会社)、『シークレット・レース』(小学館文庫)、『マーク・カヴェンディッシュ』(未知谷)などがある。