ベース・ビルディング・フォー・サイクリスト【立ち読み版】vol.52 疲労の蓄積と心拍数の低下

【立ち読み版】2013年5月7日 06:30

疲労の蓄積と心拍数の低下

■心拍数低下=体力の向上とは限らない

ただし、心拍数が低くなったことが常に体力の向上を意味するとは限りません。

■疲労の蓄積が原因のケース

どれだけハードな運動をしても、心拍数が低いままであったり、心拍数を上げようとしても上げられない場合もあります。これは通常、疲労の蓄積が原因である場合が多く、休養が必要であることを示唆しています。

つまり、体へのダメージを予防するために、心拍数の上昇を抑える「体に備えつきのスピード・リミッター」のような自己防衛システムが作用しているのです。

有酸素系の向上を心拍数の低下で測るには、脚に疲労が残っていない状態での心拍数の測定を長期的に続ける必要があります。

 

※この記事は、『ベース・ビルディング・フォー・サイクリスト』児島修訳・OVERLANDER株式会社(原題:『BASE BUILDING for CYCLISTS』トーマス・チャップル著・velopress)の立ち読み版です。『ベース・ビルディング・フォー・サイクリスト』は、『サイクリスト・トレーニング・バイブル(CTB)』を下敷きにした、1年のなかでも最も重要でありながら、最も理解されにくい時期でもある「基礎期(ベーストレーニング期)」に、どのようにトレーニングすべきかを詳しく掘り下げた好著です。■